らくラクはりまは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が京都駅・新大阪駅 - 網干駅間を東海道本線および山陽本線(JR京都線・JR神戸線)経由で運行している特別急行列車(通勤特急)である。
概要
平日朝と夕方に運転される特急列車(通勤特急)である。この列車の登場により、平日の18時から20時の間に大阪駅から姫路駅方面に向かう特急列車の間隔が毎時1本となった。大阪駅から姫路駅までの所要時間は新快速より5分前後速い約1時間。特急料金はJ-WESTカード会員向けの「J-WESTチケットレス」を利用すると割安になるよう設定される。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言以降、確実に着座できる指定席の需要が拡大したため、2020年(令和2年)7月6日から全席指定席で運転されている。
特急列車としては、「らくラクびわこ」や「はるか」と同様にアーバンネットワーク内で運行が完結する。近畿圏を発着する特急列車の登場は2003年(平成15年)の「びわこエクスプレス(現:らくラクびわこ)」以来16年ぶりとなる。また、本列車の運行開始と同時に「びわこエクスプレス」の種別呼称が「特急」から「通勤特急」に変更されたが、正式には特急のままである。
兵庫県内の尼崎駅以西において昼行かつ定期の電車特急が運行されるのは、尼崎駅 - 神戸駅間においては1997年(平成9年)に神戸駅発着の「スーパー雷鳥」が廃止されて以来22年ぶり、神戸駅 - 姫路駅間においては1972年(昭和47年)に山陽新幹線が岡山駅まで延伸開業したことにより在来線特急(「うずしお」など)が廃止されて以来47年ぶりとなる。
列車名の由来
播磨エリアから着席でらくらくと通勤・通学ができることをアピールしている。2024年(令和6年)より、「らくラク」はJR西日本における通勤特急のブランドとなった。
運行形態
2025年(令和7年)3月15日現在、平日朝の通勤時間帯に網干発の京都行きと新大阪行きが1本ずつ、平日夕方の通勤時間帯に京都発と新大阪発の網干行きが1本ずつ、計2往復が運行されている。
停車駅
京都駅 - 新大阪駅 - 大阪駅 - 三ノ宮駅 - 神戸駅 - 明石駅 - 西明石駅 - 大久保駅 - 加古川駅 - 姫路駅 - 英賀保駅 - はりま勝原駅 - 網干駅
- 夕時間帯に前後を走る「はまかぜ」5号・「スーパーはくと」13号(2024年(令和6年)3月16日以降は13号・15号)の停車駅が「らくラクはりま」に合わせて拡大された。ただしそれらは大久保駅には停車しない。
使用車両・編成
吹田総合車両所京都支所に所属する289系電車を使用する。新大阪駅発着列車(1・4号)は全車普通車編成(3両編成×2本)、京都駅発着列車(2・3号)は半室グリーン車付き編成(6両編成)で運行される。
沿革
- 2018年(平成30年)
- 11月30日:2019年(平成31年)春より大阪駅 - 姫路駅間で運行を開始すると発表。運行本数・停車駅・使用車両・特急料金も同時に発表。
- 12月14日:運行開始日とダイヤを発表。
- 2019年(平成31年)3月18日:3月16日のダイヤ改正により、運行開始。
- 2020年(令和2年)7月6日:全席指定席での運転に変更。
- 2021年(令和3年)3月15日:3月13日のダイヤ改正により、運行区間を新大阪駅 - 姫路駅間に拡大、停車駅に大久保駅を追加。
- 2024年(令和6年)3月18日:3月16日のダイヤ改正により、運行区間を京都駅 - 網干駅間に拡大。
- 2025年(令和6年)3月17日:3月15日のダイヤ改正により、新大阪駅 - 網干駅間の列車を1往復新設。新設した1往復は全車普通車(付属編成3両 3両)で運転し、グリーン車付きの編成で運行される列車は、女性専用席を「くろしお」と同じ5号車に変更。
脚注
出典
外部リンク
- らくラクはりま:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
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