超巨星(ちょうきょせい、supergiant)は、太陽よりはるかに大きく明るい恒星のこと。明るさは青色超巨星の場合は太陽の1万倍(全エネルギー放射で太陽の10万倍)以上、赤色超巨星の場合は太陽の数千倍(同3万倍)以上ある。また、直径は青色超巨星で太陽の数十倍以上、赤色超巨星では太陽の数百倍以上はある。最も巨大な恒星は、最近までおおいぬ座VY星と言われていた。 2012年の時点で直径がそれなりの精度でわかっている中では、太陽の1650倍ほどであるはくちょう座V1489星が最も大きな恒星となっている。
青色超巨星
スペクトル型がO型 - B型の青ないし青白く輝く超巨星。青色巨星のうち特に光度・直径の大きいものと考えられる。その中で光度が太陽の数十万倍 - 100万倍以上で、直径が太陽の100倍以上あるものを高光度青色変光星、LBV (Luminous Blue Variable) と呼ぶ。LBVはかじき座S型変光星とも言う。
LBVの例
- さそり座ζ1星
- かじき座S星
- はくちょう座P星
- りゅうこつ座η星
- ピストル星
- LBV 1806-20
その他の青色超巨星の例
- リゲル(オリオン座β星)
- オリオン座ε星
- オリオン座ζ星
- とも座ζ星
白色超巨星
スペクトル型がA型の白く輝く超巨星。
白色超巨星の例
- デネブ(はくちょう座α星)
- しし座η星
- とも座3番星
- りゅうこつ座υ星
- ケフェウス座ν星
- ぎょしゃ座ε星
黄色超巨星
スペクトル型がF型 - G型の薄黄色ないし黄色く輝く超巨星。狭義のケフェイド変光星、すなわちDCEP型は全て黄色超巨星であり、DCEP型とともにCEP型(普通ケフェイドといえばこの型を指す)を構成するCW型変光星も明るいものは黄色超巨星である。
黄色超巨星の例
- ポラリス(現在の北極星、こぐま座α星)
- おおいぬ座δ星
- ケフェウス座δ星
- カシオペヤ座V509星
赤色超巨星
スペクトル型がK型 - M型及びC型(R型 - N型)のオレンジ色ないし赤く輝く超巨星。赤色巨星のうち特に光度・直径の大きいものと考えられる。殆どの赤色超巨星は脈動変光星として観測され、そのうち規則性のあるものはSRC型に、規則性がないものはLC型に分類される。
SRC型の変光を示す赤色超巨星の例
- ベテルギウス(オリオン座α星)
- ガーネット・スター(ケフェウス座μ星)
- さそり座AH星
- はくちょう座RW星
- ペルセウス座S星
- ペルセウス座T星
LC型の変光を示す赤色超巨星の例
- アンタレス(さそり座α星)
- ほ座λ星
- ペガスス座ε星
- おおいぬ座VY星
- はくちょう座KY星
- カシオペヤ座TZ星
出典
関連項目
- 直径の大きい恒星の一覧




